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山田としお メールマガジン371号
あらためて、「日本の将来像の共有」を訴える

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    ***山田としお メールマガジン No.371***


                     2016年6月7日発行

                山田としお公式ホームページ
            (http://www.yamada-toshio.jp/)

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    あらためて、「日本の将来像の共有」を訴える

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【見事な安倍総理の会見】

 6月1日、安倍総理は、野党の不信任決議案を否決した国会閉会後
に、来年4月の消費税引き上げを再延期し、財政出動を拡大する旨
の大演説を30分に渡り行われました。私のふるさと富山県の新聞社
に感想を伝えることになっていたので、丁寧にテレビを見ました。
とうとうとアベノミクスによる雇用の拡大や賃上げの成果を述べ、
景気の回復を確かなものにするために、消費税の引き上げを再延期
するというものでした。

 見事だと思いました。自分にはとうていできないと感服しました。
G7での議論が大きな自信につながっているのだと思いますし、その
前段で行われた、ややもすると総理の思想とは真逆の、ノーベル賞
経済学者のスティグリッツ氏やクルーグマン氏等からのヒアリング
も効いているのだと思います。

 ただ、農林水産業「命」の私からすると、総理はTPPの合意によ
るわが国経済全体の成長への期待と確信を語られましたが、しかし、
TPP合意で影響を受ける農林水産業への言及がなかったのは残念で
した。選挙後の臨時国会で補正予算を編成すると言明されているの
ですから、地震の被害対策や介護対策や保育園の充実に加えて、農
林水産業についてもきちんと触れていただきたかったと思います。


【我慢ならない経済界の農業攻撃】

 ところで、経済界や、もともと農業政策に市場原理を主張してや
まない学者先生による産業競争力会議や規制改革会議の動きは、我
慢ならないものがあります。まさに、JA改革の成功体験に基づき、
ここぞと農業攻撃を行えば成功できるということで様々な提言を矢
継ぎ早に行ってきています。本当に残念でなりません。安倍総理も、
2年前に農協改革と関連して、「もはや岩盤のように固まった規制
を打ち破るには、強力なドリルと強い刃が必要であり、自分がその
ドリルの刃になります」「いかなる既得権益といえども、私のドリ
ルから無傷ではいられません」と発言されており、そうした総理の
発言に勢いを得ていることもあるのだと思います。


【安倍総理には、「美しい日本の国」「瑞穂の国」に立ち返ってい
ただきたい】

 ところで4年前、安倍総理が自民党の総裁選に勝利し、衆議院選
挙にも勝利し、総理就任直前というときに、参議院の若手議員の勉
強会で、国を守るためには第一次産業である農林水産業を重視する
「まっとうな日本をつくる」提言をまとめ、総裁室で安倍総裁に面
談して届けました。その際、総裁は、「まっとうな日本をつくる、
それは私の『瑞穂の国の資本主義経済を目指す』考えと全く同じで
す」とおっしゃられ、激励を受けました。その後の自民党大会で、
「最も大切な国益とは何か、日本には世界に誇るべき国柄がありま
す、息をのむほど美しい田園風景、日本には、朝早く起きて、汗を
流して田畑を耕し、水を分かち合いながら五穀豊穣を祈る伝統があ
ります、農村文化があります」「必ず私は日本の農業と食を守って
まいります」「強欲を原動力とする市場経済の道をとってはならな
い、道義を重んじ、真の豊かさを知る瑞穂の国の資本主義を目指し
ます」と挨拶されました。感激しました。
 一体どこでどう変わってしまったのでしょうか。


【往年の情熱家や実践家がもっと発言すべき】

 先般、私がJA全中にいた若いころから、将来の日本の農業・農
協をどう確立するかという視点で議論し、交友のあった元NHKの中
村靖彦さんを囲む会に出席しました。往時の理論家や情熱家や実践
家が多く集まっておられました。その翌日は、農政ジャーナリスト
の会の総会・懇親会があり、前日の中村さんの会と重なる方々もお
いででしたが、それよりも20歳ぐらい若いジャーナリストや書き手
が集まっておられました。

 世代は違いますが、ともに農業・農協をどう強くするか、そのた
めにどんな政策が必要か、どんな運動が必要か、自分はどんな役割
を果たせるのか、を真剣に考えているメンバーでした。

 もちろん、20年違えば環境は大きく変わっています。私も含めて
前者のグループは、高度経済成長下で、農業・農協をどう発展させ
るか、そのための農業振興策をどう作り上げるか、どんな仕組みや
制度が考えられるのか等々、農業が前に進んでいく環境の中で前向
きな政策を熱く語る時代だったのだと思います。

 一方で20年後の世代は、WTO交渉、さらにはTPP交渉下において、
農業者の高齢化が進行し、食糧法は行き詰まり、農業生産額も低迷
し、規模拡大や農地の集積にどう取り組むか、しかし予算は増えな
いという環境下で、政策のあり方、制度のあり方に悩みが尽きない
時代です。

 政治的にも農業者の力が大きく低迷した時代でもあります。私も
そうですが、職域等を代表して立候補する参議院の全国比例区の議
員は、100人の枠(3年ごとに半数を改選)がありましたが(現在は
定数減で96人)、第一次産業である農林水産業の議員は、今は私1
人だけです。私が議員になる直前には、若干の制度の違いはありま
したが、5人の議員がいました。なんとしても、農業・農協の代表
である「藤木しんや」さんに頑張っていただかなければなりません。


【今や、タブーの無い議論が横行】

 そして今は、より一層の高齢化の進行、TPP合意後のより一層の
輸入拡大の懸念、国内の農外企業の農業進出、場合によれば多国籍
企業の農業・食品加工業への投資、大規模小売業の農業進出の拡大、
条件不利地域の耕作放棄地化、農業生産の高度機械化や施設化が求
められ、加えて規制改革の名のもとに、かつての農政の仕組みや制
度の全面的な改変等が進もうとしています。「もはやタブーは無
い」という議論がなされ始めています。

 これでいいのでしょうか。この行きつく先は何なのでしょうか。
40年前、20年前、我々は何を求めてきたのでしょうか。果たして今
の姿なのでしょうか。そして今の姿で将来展望が描けるのでしょう
か。ここで踏みとどまれるのでしょうか。

 それどころか、圧倒的な競争が促され、不十分ながらも存在した
経営安定対策等が改変され、市場原理の世界に突入するのではない
か。ICT等の技術を駆使した農業生産・流通・加工の国際化に進む
のではないのか。そしてこれは、世界各国との貿易の国際化、金
融・経済・情報の高度化、投資の国際化、そして労働の多様化、少
子化・高齢化等の社会変革のもとで必然な方向として進むのではな
いのか。

 それでは、人間・家族・地域・健康・思いやり・介護・協同の取
り組みはどこへ行くのか。人々の安住は確保できるのか、心配だら
けです。これらの将来像が描かれなければなりません。


【100人委員会提言を行おう】

 私は、中村さんの会や農政ジャーナリストの会に出席された、こ
れまでもそして今も、農業・農村・農協のあり方に精力を傾けてこ
られた学者や実践家やジャーナリストの皆さんにお会いして思い立
ち、「今の動きにどういう危機感を抱いておいでなのか、どういう
将来像を描いておられるのか等々について、発言しようではありま
せんか」「100人委員会提言を行おうではありませんか」と訴えま
した。

 まさに、経済界・政府・ジャーナリズム、そして国民が、「日本
の将来像の共有」に取り組まねばならないのだと思います。

 ところで、5日の日に行われた「富山県手をつなぐ育成会大会」
に出席し、農福連携の意義を話しました。農業で作物の生産に携わ
ることで障がい者の皆さんの働く場所をつくり、作物が育つ喜びの
中で、障がい者の皆さんも共に育ち、生産した作物を加工・販売す
る中で共に喜びを共有する、この取り組みを進めましょうと挨拶し
ました。大会後、出席者の一人がお見えになって、改めて農福連携
の実践を語られました。皆さんのご努力に頭が下がります。

 まさに農業が持つ、こうした意義もしっかり踏まえた、家族・地
域・協同の将来像が描かれなければならないのだと確信しました。


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