参議院議員 山田としお

全国農業協同組合中央会(JA全中)元専務理事

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    ***山田としお メールマガジン No.384***


                     2017年3月14日発行

                山田としお公式ホームページ
            (http://www.yamada-toshio.jp/)

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        水田農業の展望をどう開くか

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【国による生産数量目標の配分廃止がもたらすもの】

 JA全中の通常総会に出席しました。紹介され、「しっかり頑張
ります」と申し上げました。ともかくここ3年余り、農業とJAは
攻撃されてばかりでいるので、「山田は頑張っているのか」との声
が聞こえてきており、なんともやりきれない日々が続いています。
私自身は、それぞれの場で頑張っているのですが残念です。とりわ
け、党の農林幹部会や、「平場」といわれる関係議員が集まった場
でしっかり発言していますし、また、参議院議員で組織している農
業・農協研究会の事務局長として、また、今後大きな課題となる
日・EU経済連携協定議員連盟の幹事長として、役割を果たすべく
取り組んでいます。

 ちなみに、コメ対策についても、幹部会で、「国が生産数量目標
の配分を行わないとなると、自由な生産・販売・価格形成を行うと
いうことになるのではないのか、収入減少を保険で補償するといっ
ても、どういう生産と流通を行うかは生産者の判断にゆだねること
になるので、自由な販売・流通の世界に入っていくということにな
る。ましてや認定農家等に対するナラシの制度も、7,500円の直接
支払交付金も、生産数量目標の達成とリンクしないことになるため、
さらに自由な生産・流通を促進することになる。このままだと、需
給均衡が崩れかねないが、過剰時の調整保管や備蓄買い入れ等をど
う仕組むのか、この整理が必要だ」と発言してきています。今、こ
の整理ができていないのです。


【四つの心配】

 そうした中で、以下の心配があります。
 一つは、来年から国による生産数量目標の配分が無くなることで
す。もちろん各地域での取り組みは必須ですが、国による都道府県
別の配分は行わないのです。
 二つは、30年産から10アール7,500円の直接支払交付金が無くな
ります。もちろん、この財源720億円をどう活用するかは今年の夏
の議論になります。
 三つは、コメの在庫が、200万トンに上っており、これが需給を
緩めていることです。
 四つは、毎年8万トンにも及ぶコメの需要減が続いていることで
す。こうしたなかで、今年の、そして来年からの米価水準はどうな
るのかという心配です。


【収入保険制度の導入だけで十分なのか】

 ところで、31年度から、農業災害補償制度を見直して農業経営収
入保険制度が導入されます。青色申告を行っていないと対象者にな
れませんので、とりあえず、青色申告の申し込みが必要ですが、農
業者の青色申告制度への加入者は40万人程度です。早速加入申請を
行いましょう。JAが相談に乗ってくれます。

 心配なのは、この収入保険制度の導入とも関連して、これからの
コメ政策がどこを向いて動こうとしているのかということです。上
記の4点のことについて十分な情報が伝わらず、行き先不安とその
ための覚悟ができていないことです。私の心配は、収入保険を行う
から、あとはどういうコメ生産を行うか、どういう価格形成や流通
を行うか、「それは生産者の自由ですよ」ということではないのか、
という心配です。

 今年のコメは、これまで通りなので、しっかり取り組んでおいて、
必要な対策は今年の秋を終えてからにしよう、という判断も確かに
成り立ちます。ただし、収入保険制度は青色申告が前提ですので早
めの申請が必要です。もっとも、自分はこれまで通り「ナラシ」を
選択するということであれば、収入保険制度との併用はありません
ので、青色申告の心配はありません。


【問題は需給調整の仕組みが無くなることだ】

 私が懸念するのは、30年産から国による生産数量目標の配分が無
くなった後、どんな対策で、需給均衡を図るかです。これまで通り、
水田フル活用や飼料用米の対策があるので、それを基本に、各地の
皆さんがこれまで通り需給均衡を図る責任を持つということです。
農水省も、その方向で各地を回っています。

 しかし、心配は尽きません。都市近郊地域のコメ作りはどこかが
崩れかねない。買い手の業者が買いに入ると思います。ましてや生
産数量目標の達成が条件である10アール7,500円が無くなるからで
す。だから、ポイントになるのは、この7,500円(総額720億円)の
予算を今後どう生産数量目標の達成の誘因として活用するかです。

 これを例えば各県の産地交付金の増額に当て、各県が、飼料用米
や麦や大豆や野菜等の水田利用の作付けの奨励等として活用するこ
とです。また、これまでの米穀周年供給・需要拡大対策として各県
1億円程度だった予算を倍々増させて、新しい需要対策や輸出対策
等に当てることも考えられます。ともかく、コメの需給均衡をはか
る対策として活用することです。

 また、生産数量の目標達成と連動していたナラシは、目標が無く
なると連動させることができません。しかし、これをどう工夫する
か。国の配分が無くなっても、県や自治体のこれまでの目標の基準
があるので、それを踏襲して連動させることが出来ないのかとも考
えます。しかし、どこかから崩れてくる心配があります。


【収入保険とナラシはどちらかを選択することになります】

 関連して、もう一つ課題があります。それは、農業災害補償に代
わって、収入保険が入ることになりましたが、収入保険とナラシの
選択が迫られることです。確かに、米価が低落して収入減少が生じ
た場合、それを収入保険がカバーするのですが、ナラシにも加入し
て、米価低落分の補てんをもらうことは国が二重に助成することに
なるため、それは併用できないことになっています。これは他の作
物についても同じで、収入保険を選ぶか、政府助成がある牛や豚や
鶏のマルキン制度や野菜価格安定制度はどちらかを選択することに
なります。

 また、現行のナラシは、生産数量の目標達成と連動して生産調整
の取り組みの動機付けにもなっていましたが、国による配分が無く
なるため、ナラシは、生産調整の取り組みとはかかわりなく運用す
ることになります。当然、ここでも生産調整による需給均衡の効果
が薄れることになるわけです。

 問題は、収入保険とナラシが、いつまで並行して存在するのか、
ということです。早晩ナラシは担い手だけを対象とした仕組みとし
て残すか、残さないのかの議論が出てくると思います。


【最大の心配は、コメの過剰環境が生ずることです】

 そしてもう一つの課題は、国による生産数量目標の配分を行わな
いことと関連して、もし、需給均衡が崩れた場合、一体誰が調整す
ることになるのかということです。

 国が生産調整の方針を定め、需給と価格の安定をはかるという現
行の食糧法の規定がある以上は、国が過剰を放置し、収入保険で手
当てされるといっても、米価を下がるままにしておけないはずです。
必要な対策をしっかり要求し、実現してゆかねばなりません。


【規制改革推進会議の狙いは、過剰を生じさせて、構造改革を進め
ることだ】

 しかし、怖い話ですが、規制改革推進会議や官邸や農水省の一部
官僚は、米価低落が、零細農家の米作離れ、農地放出、一方での大
規模農家や法人の誕生、農外の株式会社の米作参入、さらには、輸
出競争力を持つようになるのだから世界に輸出できるし、念願の米
作の構造改革を加速することができるとして、事態を放置しかねな
いのです。

 しかし、政治的には、そんなことはもたないはずです。まさに、
政府も党も、こうした事態をきちんと想定したうえで、国による生
産数量目標の配分を行わないことの対応方策をしっかりと検討して
おかなければならないのです。

 大切な「日本」を守るために、家族農業を、農村を、JAも参加
した共同の取り組みを崩してはならないのです。米国もヨーロッパ
も、農業経営の安定をはかる政策を国の政策の基本として措置して
いることを、我々は、自信をもって主張しなければならないのです。


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