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山田としお メールマガジン214号
巨大地震・津波の被災地を訪ねる

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        ***山田としお メールマガジン No.214***   
   
                    2011年3月28日発行

                  山田としお公式ホームページ
          (http://www.yamada-toshio.jp/)

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             巨大地震・津波の被災地を訪ねる
  
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 東日本巨大地震・津波の災害の大きさと、東京電力福島原発の放射
能汚染の拡散と不安をテレビで見て、わかっていても、実感としては
届かずもどかしく感じていました。岩手・宮城・福島の各県JAの対策
本部に電話が通ずるようになってからは、「山田さん、大変なことにな
っているよ、このひどさを見ておかないと政治家じゃないよ」と、被災地
の皆さんからおっしゃっていただきました。そこで、お邪魔にならないよ
うに訪ねる決心をしました。

 26日早朝、まず羽田空港から臨時便で花巻空港に飛びました。機内
は荷物を持った方々で満席でした。石原幹事長も宮城を訪ねるという
ことで一緒の便に乗っていました。

 花巻空港でJA岩手中央会の長澤会長と一緒になり、JAいわて花
巻の高橋専務の案内で内陸から沿岸へと広域合併した遠野市・釜石
市・大槌町の各支所を中心に訪ねました。途中、雪が吹雪き、3月末と
は思えない寒さでした。

【JAいわて花巻<釜石・大槌支店>−唯一の金融窓口の開設に努力
−】

 釜石市内も線路の上に家が乗っかっていました。港に近い地域は、
巨大船が岸壁に乗っかっています。ひどい惨状でした。

 隣の大槌町は全滅し、町長もお亡くなりになりました。JAの大槌支
店は全く影も形もありません。役職員は、隣の病院の4階に駆け上がり
助かったといいます。皆さん総出で、山側にあったためどうにか原形
をとどめていた営農センターの土と材木と破壊された車の片づけをや
っておられました。街で唯一の金融の窓口にするそうです。

 城山と呼んでいる小高い丘の残った住民センターに仮設された災害
対策本部で副町長と教育長さんにお会いしましたが、街をどうするか
まだまだ考えようもない、土地探しから始めなければならない。ともか
く今は、みんなでどう生きるかだけだとおっしゃっていました。センター
の広間には被災者の皆さんが毛布にくるまっておいでですが、イン
フルエンザやノロウイルスの感染症が一番心配だということです。
ロビーには行方不明者を尋ねる張り紙が一杯でした。

【JAおおふなと−全職員が12個の金庫とATMの回収に全力−】

  JAおおふなとは、大船渡市と陸前高田市を管内としています。菅生
組合長に案内してもらいましたが、街中は壊滅で言葉もありません。
ただ私が選挙の際に訪ねた本店は、1階は破壊されていましたが、2階
3階は無事で形が残っていました。隣の陸前高田支所は、2階以上の梁
だけが残っており、あとは全滅でした。支店の職員は、お亡くなりになっ
たのは4人で後の不明者1人の捜索班と、12個の金庫とATMの回収班
とに分かれ、地域をくまなく捜しています。皆さん支店の前に集まってお
られましたが、まだ見つからないということでした。昨年結婚し、今年の
春には出産を予定していた人だそうです。5人で山裾までたどり着き、
そこで大丈夫と思った後、津波にのまれたそうです。もうひと頑張り
山を登っておれば助かったといいます。

【JA南三陸―全壊の地にどうJAをつくるか―】

   翌朝は、宮城のJA栗っこの菅原組合長(JA宮城中央会副会長)
と一緒に、JA南三陸とJAいしのまきを訪ねました。JA南三陸は、
山間の菊のハウス群も全て崩壊していました。志津川町にある本店も
全く形が無くなっていました。地震・津波発生時には2階で会議をして
いましたが、後ろの丘に走り登ったのが幸いしました。ここも私が選
挙で訪ねたところで、海に近く、夏の暑さに海風が心地良かったこと
を今でも覚えています。高橋組合長は、これからのJAをどうするか、
本当に悩んでおられました。山を一つ越えると大きな被害が無い訳で、
今日を生きる津波の被害地とはまた違った形で、田植えや資材等の
要望があります。しかし、JAにはそれに応える施設も体制も無いとい
うことです。

【JAいしのまき−小1、小3、母親を失った農協職員に涙−】

  JAいしのまきは、北上川の大堤防が決壊し、水田500haが海に浸っ
たままです。1haの基盤整備をした良田だが、海のままかもしれないと
いいます。決壊場所に近い、海から6kmも離れた小学校では、子供達12
0人が津波の激しいウズに巻き込まれ、山に逃げた16人が生き残っただ
けだということです。ちょうどその場にJAいしのまきの若い職員がいて、
彼は、その小学校で小1、小3、そして孫達を迎えに来ていた彼の母親
を失いました。まだ小3の子供が行方不明だということです。親御さん達
や学校の関係者が、土に埋まった子供達のランドセルや写真や絵や手
提げ袋を捜して整理していました。まだ大半の子供達が見つかっていま
せん。遠くまで流されているらしいのです。涙が止まりませんでした。

【JA新ふくしま−直売所も補償対象に−】

  その日の午後に福島市に着きました。JA新ふくしまでは、吾妻組合長
ほか役職員と直売所に出荷されている生産者との運営委員会の最中で
した。原発の汚染で福島県下の葉物野菜の全てが出荷停止と摂取制限
となり、直売所へも出荷できなくなっているなかでの今後の相談でした。

  出荷者のうち、高齢者の皆さんにとってはささやかな稼ぎを、また
大きく出荷されているプロ農家にとっては生活の糧を失うことになり
ます。直売所での販売も当然に原発の補償対象にすることを強く求め
られました。きちんとした過去の出荷実績や販売価格の実績があるの
で、当然のことです。また、これからの米や果実についても心配が出
されていました。

【JAふたば−本店機能を移し、JA再建に涙の訴え−】

  JA福島県ビルの隣の教育センターは、原発の20kmの避難区域に
すっぽりと入っているJAふたばの本店となっています。管内の町々の
住民も組合長も全てが、津波の被害をそのままにして、お亡くなりに
なった方も不明者もそのままにして、山間の田村市やさいたま市に移
りました。そこで、本店機能を組合員が立ち寄りやすい福島市に移し
たというわけです。志賀組合長からは、果たして戻れるのか、組合員
は一緒になれるのか、今までのように農業をやれるのか、そして農協
を再建できるのか、組合長の涙の訴えをお聞きしました。

【今回の最大の補償は全て国が責任を持つべき】

  この訪問で、特に私が受け止めたことは以下の点です。

  1つは、被害にあったところと、そうでないところ、軽微なとこ ろ
 での要望の内容に大きな違いがあること。
  2つは、市町村の庁舎が破壊されたところと、そうでないところとで
 は、当然ですが、災害への対応に違いがあること。
  3つは、近隣の集落や町村の支援、そしてJAの協同の力が大きな援
 けになっていること。
  4つは、自衛隊や消防の皆さんの組織が大きな役割を果たしているこ
 と。

  それにしても、東京電力の問題があるとはいえ、国の動きが見えな
いということが多く指摘されました。何としても、国は次のことを早急に
明確にすべきです。
 
  1つは、地震・津波災害の復旧は、全て国が責任をもつこと。
  2つは、放射能汚染は、風評被害も含めて、あらゆる補償は全て東電
 と国がみること。
 3つは、新しい村づくり、街づくりを目指して、国は、全面的な支援
 を行うこと。

 今回お訪ねしたのは、ごく一部にすぎず、もっと多くの深刻な事態
や困難があると思います。申し訳ありません。
 しかし、何が求められているのか、何をしなければならないのかを、
私なりに受け止めました。
 問題は全く解決していません。私は、国をあげて、総力で取り組む
ことを訴えてゆきます。


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