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山田としお メールマガジン336号
「水に落ちた犬は打て」ということか

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    ***山田としお メールマガジン No.336***


                     2014年7月22日発行

                山田としお公式ホームページ
            (http://www.yamada-toshio.jp/)

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        「水に落ちた犬は打て」ということか

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【納得できない朝日新聞のJA攻撃の連載記事】

 あまり品のいい言葉ではありませんが、「水に落ちた犬は打て」
などという諺があります。朝日新聞の農協改革に関する7月9日から
の4回連載の記事は、まさにそれです。

 先々月、規制改革会議は、一定の意図のもとに任命された、競争
導入による利益追求を求める民間議員、そして日本農業の国土や気
候風土の特性を認めない学者等が取りまとめた意見を、提言として
打ち出しました。各地域のJAを自由に競争させるべきで、それを
「統制している」JA中央会を廃止せよというものでした。また、
企業が農業に参入することを邪魔している農業委員会を改組し、農
業会議を廃止せよともしていました。加えて、信用事業・共済事業
があるから、JAが営農・経済事業に真剣に取り組まないので、信
用・共済事業をJAから切り離し、代理業務だけはできるようにせ
よとしていました。

 これに対して、自民党は、これまでの農業政策推進におけるJA
グループの役割や、地域において欠かせない社会的組織となってい
るJAやJA中央会は不可欠だとして、廃止を撤回し、「自律的な
新たな制度に移行する」と取りまとめました。当然です。

 もちろん、JAや農業委員会も、その仕事の仕方を改めることは
必要です。担い手をつくるための努力や、耕作放棄地を無くし、農
地のフル活用をはかる努力が、さらに求められます。そのために必
要な改革に全力を挙げましょう。

 それにしても、民間議員とやらは、所属する各企業から、規制改
革会議や産業競争力会議等の事務局に職員を出向させ、企業の論理
で会議を主導し、取りまとめを行いました。ヒアリングする関係者
も、日頃からJA批判や農業批判を主張してやまない人が中心でし
た。

 これが、本当に万機公論に決するといえる議論の進め方でしょう
か。一方的に狙いを定めて断罪するやり方です。そして問題は、天
下の朝日新聞が、日頃から公平な国民世論を代表していると自負し
ている朝日新聞が、4回にわたり規制改革会議の論調に悪乗りする
形で、ひどい言葉でJAを攻撃していることです。残念です。


【改革すべきところはしっかり取り組もう】
 何度も言いますが、JAは仕事の仕方で見直すところはきちんと
やっているし、努力不足のところは今後しっかりとやらねばなりま
せん。しかし、ここまで攻撃されることはないはずです。

 総理が、「60年間、誰も述べてこなかった農協改革を、私はやり
遂げます」「単なる看板の書き換えに終わらせない」「今までのよ
うな法定の形の中央会のあり方は廃止していく」などとおっしゃる
ものだから、マスコミも世論もそれに乗っかってしまっています。
地域に欠かせない存在である民間の社会的組織を、こんな形で葬り
去ろうというのでしょうか。残念です。

 こうした状況を十分認識しつつ、そして怒りをもって、くじけな
いで、しっかり改革案を作り上げようではありませんか。JAも農
業委員会も大事な役割を果たしているのですから、地域や農業者か
らの支持を得られているのです。ですから、さらに、さらに、仕事
と組織のすべてを点検して改革案を作り上げ、実行に移してゆこう
ではありませんか。


【この秋からの臨時国会の課題】

 さて、この秋の臨時国会は、これらJA改革案作りも含めて、多
くの課題を抱えることになります。

(TPP対策)
 第一に、TPPは、米国の中間選挙を控えて、米国の国会議員や作
物団体の要求がむしろ強まり、米国政府は身動きできないところに
来ているようです。他の交渉参加国からも、米国の一方的な要求に
ついて反発があるといいます。まずは米国自身が国内をきちんとま
とめるべきです。いずれにしろ、中間選挙が終わる11月以降になら
なければ前に進まないとみられています。

(JA改革対策)
 第二に、JA改革等について、参議院の政策審議会でも、規制改
革会議や国家戦略特区諮問会議等の動きに強い警戒心が出されてき
ていることです。正式にチームを作って対処方針を検討するべきだ
という意見も出されています。ありがたい。しっかり議論させても
らいたいと思います。

(過剰米対策)
 第三に、今、水田地帯に来ると、稲作農家の不安の声が多く出さ
れていることです。作柄が良さそうなため、米価の低落を心配する
声が上がっています。近年の需要減もあり、各流通段階で昨年産米
の在庫を多く抱えており、これから収穫する今年産米のJAによる
集荷の概算金の水準も決まらないでいるようです。

 産業競争力会議の新浪民間議員は、昨年秋の段階で、生産調整の
廃止を主張する一方で、国は、過剰米に一切関与すべきでないと提
言していました。それを受けて、総理も「40年以上続いてきた米の
生産調整を見直します。いわゆる減反を廃止します」とおっしゃっ
ていたわけですが、備蓄による調整も含めて何も手を打たないと、
米価は大幅に低落してしまいます。今や、民主党が実施し約1,500
億円も財源を支出した米価低落の差額補てんの仕組みも、昨年秋に
廃止してしまっています。明らかな過剰米を、このまま市場に放り
投げるしか方策はないのでしょうか。

 まして、これまで、これらの問題に調整役を果たしてきたJAグ
ループには、「各JAの自由な経営を統制するJA中央会は廃止」
という攻撃がかけられています。「自由に販売を」ということにな
れば、米価はさらに低落し、担い手農家から順に借金を抱えるよう
な事態になりかねません。これで、辞める農家は辞めて、農地を集
積し、規模拡大ができる、企業が参入する条件が整う、ということ
なのでしょうか。

 しかし、これでは、地域は崩壊してゆきます。何としても、豊凶
変動が避けられない農作物については一定の仕組みが必要なのであ
って、今年の場合は、過剰米の緊急対策が何としても必要です。

(欧米並みの経営所得安定対策)
 第四に、TPPの動向とも関連するのですが、地域を支える担い手
をしっかり支え、作り上げる経営所得安定対策が具体化されなけれ
ばならないということです。残念ながら、現行の水田・畑作経営所
得安定対策の収入減少影響緩和対策(ナラシ)は、加入者も少ない。
今年、法改正し、対象農家の規模制限も無くし、多面的機能支払制
度も法律化したのですが、必ずしもどんどん加入し取り組むような
動きになっていないようです。農水省は、農家の経営を安定させる
新たな制度として、収入保険の仕組みを、平成29年には法律を制定
し、30年から実施に移したいとしているのですが、中身は全く不明
です。

 ヨーロッパの共通農業政策の直接支払、米国の農業法に基づく固
定支払・不足支払等の欧米並みの経営所得安定制度の確立が何とし
ても必要なのであって、規制改革会議等からは、まさにこうした提
言こそがなされてしかるべきなのです。

 どのような検討の仕方をするかも含めて、全力で頑張ります。


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