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山田としお メールマガジン102号
多様な方法で生産調整の達成を

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    ***山田としお メールマガジン No.102***   
   
                  2008年5月12日発行

        山田としお公式ホームページ
      (http://www.yamada-toshio.jp/)

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          多様な方法で生産調整の達成を

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 コメの生産調整の目標達成が、大きな課題となっています。

 「山田は、どう考えているのか」というご意見をお聞きすること
も多々ありますので、田植えの真っ最中の今、私の考えていること
を整理してみました。

 コメの生産調整は、その達成度合いが年々落ち込み、近年では、
作柄は96〜99と必ずしも良くないにも関わらず、米価は低落してい
ます。

 その要因は、

 一つは、まさに目標どおりの実施が出来なくなっている県が増え
ていることです。未達成県は、実収量の見方や作付面積把握の問題
を抱えている県もありますが、31県にのぼっています。平成16年の
食糧法の改正で、生産調整の実施を、農業者と農業者団体の主体的
な取り組みにし、国や自治体の推進力が低下してきたこともこの背
景にあります。

 二つは、主体的に取り組むことを期待されている農協の集荷率が
落ち込み、自由に流通するコメが増えたことです。買い手市場では
価格は下がってしまいます。これも平成16年の法改正で、これまで
は計画流通米の集荷流通を担う組織として位置づけられていた農協
の規定がすべて除かれてしまったことも影響していると言わざるを
得ません。

 三つは、コメの消費が引き続き減少しており、コメがなければ他
の食品で間に合わせるというようになってしまって、銘柄米といえ
ども、特別な価格を形成できなくなっていること。これも価格低迷
の要因です。

 四つは、市場流通を基本にするなかで政策が十分機能しないこと
です。ちなみに、19年産米は、18年産米が売れ残っているのに、さ
らに過剰気味で、価格が低落すると見られたとたんに、どんどん安
売りする状況が生じてしまいました。18年産米の売れ残りを抱えて
いた県は、売り急いでしまい、低い価格形成の相場をつくり上げて
しまいました。この後、政府買い入れ34万トンを実施し、価格低落
に一定の歯止めがかけられましたが、多くの銘柄米は18年産を下回
る価格形成となってしまいました。

 五つは、高齢化の進行が大きいといえます。耕作放棄地の拡大も
含めて、きちんと農業経営を担う後継者や集落営農組織が出来てい
ない地域は、転作等への対応力が弱く、作り易いコメづくりになっ
てしまっています。飼料米の作付けや地産地消の小規模野菜産地づ
くりであっても、担い手の力があってこそ可能なのです。

 次に、こうした局面における必要な対策を考えてみます。

 第一に、コメの計画生産は何としても必要です。

 余り物には値が付きようがありません。外国産米の価格が上昇し
ているといっても、まだ国産米の半分以下の価格水準でしかありま
せん。コストを償う国内価格の形成が何としても必要であり、その
ためには、需要に見合った生産がまず必要です。

 もちろん、主食であるコメをすべて市場原理に放り投げることは
出来ないのであって、政府の役割をしっかり定めておくことも必要
です。

 第二に、地域における創意工夫した取り組みが求められます。

 飼料米づくりや、地産地消の小規模野菜生産等の取り組みが期待
されますが、高齢者や女性も含めた参画等、地域の多様な担い手づ
くりとも連動させる必要があります。もちろん、飼料米で一定のコ
ストを確保できる手当てが必要ですし、中国からの毒ギョウザの影
響で野菜の輸入が減っている中で、「やっぱり国産」の国民消費者
の声に応える地産地消の生産と消費を拡大することが必要です。農
業者や農協の力をしっかり示すことが必要といえます。

 第三に、こうしたうえでも、もうこれ以上生産調整を拡大するの
は地域の実態としても無理だという声にどう対応するかです。

 西日本のコメ消費県では、もう耕作放棄地を拡大させるだけの生
産調整は出来ないとの悲鳴が上がっています。一方、東日本のコメ
主産地では、これ以上のコメ価格の低迷は、地域の農業生産の死命
を制するとの悲鳴が上がっています。

 そこで、地域の実態に応じて、西日本では、コメも含めて作れる
ものを作り所得を実現する。東日本では、精一杯コメを作っても、
主食米・加工米・飼料用等への仕向けをきちんと実施する。そして、
これを支える直接支払い等の制度的仕組みを準備する。こうした対
策しかないのかもしれません。

 まさに、今年のコメの取り組みは、わが国のコメの将来を決めか
ねません。まずは、計画生産の達成に全力をあげ、そのうえで、過
剰になった場合は、仕向け先の調整に全力をあげる。これをきちん
と出来るかどうか。農業者と農協の力が試されます。とりわけ、東
日本では、コメの主産地としての存亡を懸けた取り組みが求められ
ています。

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