参議院議員 山田としお

全国農業協同組合中央会(JA全中)元専務理事

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    ***山田としお メールマガジン No.411***

          2018年6月25日発行

         山田としお公式ホームページ
       (http://www.yamada-toshio.jp/)

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   都市農地の貸借の円滑化に関する法律案が成立した

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 衆議院の農林水産委員会を傍聴した。というのは、ご一緒に法律
成立に10年余取り組んできた石原伸晃元幹事長が質疑に立たれた
からです。石原先生は、傍聴席にいる私を見つけ、冒頭に「今日は
御同僚の山田参議院議員も傍聴されております」とおっしゃった。

 また、答弁に立った齋藤農水大臣も、「都市農地は宅地化すべき
ものから振興すべきものという発想の大転換の契機となりました都
市農業振興基本法、これは議員立法だったわけですが、石原先生の
御指導をいただきながら、それから山田参議院議員の御指導をいた
だきながら、私が農林部会長のときに議員立法で成立を見たという
ことで、私なりにも思いがある」と、称えてくれた。
 翌日の農業新聞もアンテナで、石原先生を取り上げ、私のことも
ふれていた。


【都市農業確立に向けたこれまでの永い取り組み】

 私がJA全中の農政担当の常務の時、全中の副会長だった加藤源
蔵さんは、JA東京中央会会長として、都市農業に取り組んでおら
れた。

 私は、加藤さんとご一緒に、当時の食料・農業・農村基本法に都
市農業の文言を入れるのに、農水省の役人はもちろん、党の関係者
にも働きかけ、「都市及びその周辺における農業について、消費地
に近い特性を生かし、都市住民の需要に即した農業生産の振興を図
るために必要な施策を講ずるものとする」との文言を入れることが
出来た。これが私と都市農業の取り組みの一歩だった。


【自民党都市農業研究会の取り組み】

 その後、組織からの推薦で、参議院に出ることになり、当選後、
早速、数多くの議連に参加したが、その1つに都市農業研究会があ
った。当時の会長は亀井善之先生であり、事務局長は今の愛知県知
事の大村秀章さんで、知事選に出馬されたので、私に事務局長が回
ってきた。このことが、本格的な都市農業との係わりだった。

 そして、都市農業振興基本法の議員提案の取り組みを行った。こ
の法案は、各党全会一致で成立したが、参議院では私が本会議場で
法案趣旨の説明を行い、また、衆議院へも根回しして、全会一致で
成立させることができた。当時も、私は、衆議院の本会議場の傍聴
席で見守ったが、どなたかが私が傍聴席に来ていることを見つけ、
指さしたので、場内の議員が一斉に傍聴席の私を見つけ、拍手を送
ってくれた。今も、その感動を忘れない。


【「生産緑地の貸借」の発端】

 今回の貸借の問題に気がついたのは、研究会で石原会長の地元の
杉並区の都市農業の視察をした際に、ご主人が「自分のこの農地と
緑を残したいが、息子は後を継がない。しかし、孫は農業が好きそ
うで手伝ってもくれる、この孫が自分の跡を継ぐまで、この農地と
環境を維持しておきたい」という話をされ、まさにそれが取り組み
の原点だった。

 この議論を研究会で行うと同時に、党の農林部会に都市農業対策
委員会をつくっていただき、この具体化を議論した。市街化区域と
生産緑地は、農水省のみならず、国交省の担当ということもあり、
一緒に議論した。この点は、石原会長が国交大臣の経験者であり、
かつ、党の幹事長でもあったことが、大きな力になったのはいうま
でもない。


【都市農業振興基本計画の制定と生産緑地法の改正】

 まさに時宜を得た取り組みだった。市街化区域の生産緑地制度が
30年の期限をまもなく迎えて、相続税納税猶予の期限である平成
34年を境に、一気に市街化区域内農地が市場に出回りかねない心
配があったことや、その場合の不動産会社等の動きも含めての混乱
と、地価下落、計画性のない市街化、都市における緑の空間の喪失
などが懸念された。そこで、国交省と農水省の連携した取り組みを
つくり、諸々の課題を盛り込んだ都市農業振興基本計画の制定と、
生産緑地制度を10年間延長する特定生産緑地化、生産緑地の面積
要件の緩和、農産物直売所や農家レストランも設置できる仕組みな
ど、多様な活用を盛り込んだ生産緑地法の改正が行われた。


【税制措置が先行】

 そして、昨年末の税制で、通常国会での法律成立を前提に、生産
緑地を他者に貸借した場合、通常の農地は貸借期限が切れたにして
も、両者が合意しない限り、地主に戻ってくることはないのだが、
その法定更新規定を適用せず、賃貸借の期間終了後には、地主側に
戻す措置が盛り込まれた。

 これは、農地の扱いに関する画期的な措置であり、貸借を行って
も、相続税納税猶予は延長されることになった。これらのことにつ
いても、税調会長の宮沢先生や、税調幹部でもある石原先生のご尽
力があった。

 まさに、これらの税制措置にも裏づけられ、今回の新法が成立し
たのだが、これらを今後の都市農業の発展にどうつなげるかが課題
になる。しっかりとした取り組みが必要だし、農水省も国交省も政
省令を定めるまで、きちんと整理を行ってくれると思うのだが、当
事者である地方自治体の生産緑地化の取り組みなど、今後のわが国
の都市づくり、地方の農業づくり、地域づくりに果たす役割が極め
て大きいとみられるのである。


【これからの取り組み課題】

(1)その一つは、これまでと違う借り手をどう管理・監督するの
かということである。

 農業地帯の農業に比べて、都市農地における農業経営は、本格的
な経営を行っておいでになる農業者もおいでだが、ややもすると、
小規模で多様な作物を多種類栽培する形が多い。

 また、借り手は、短期間の趣味的な農業だったり、体験農業とい
う形での農業になるのではないのか。「農家」というこれまでの概
念とは異なる「農業サービス」の提供者という形で捉えることにな
る。
 その意味では、地主の返還要求にも応えやすいわけだが、こうし
た形での農業経営や農業体験を提供する農業サービス経営体・会社
とでもいうような業態の規定をどう定めるか。農地の貸借の弾力化
がポイントになるのだと思うが、これが今後の農地の扱いに将来影
響を与えないのか心配もある。
 そのため、農地の借り手である農業サービス経営体と、体験農業
等という形での作業を実施する際、しっかり行政としてフォローア
ップすべきだと考えるし、その際、地域で農業に携わるJAもどう
関わるのか、しっかりとルールを定めておく必要がある。

(2)その二つは、こうした制度の意義について、地方都市等では
必ずしも有意義な取り組みとして認識されていないのではないかの
懸念である。

 どうも地方都市での今回の法改正の意義の認識は薄いのでないの
かと思う。1つの例だが、街づくりの先進的な都市としても評判の
自治体であって、市街化区域も多く設定しているが、生産緑地とし
て設定されておらず、そうした地域での耕作者は、農業の収益より
も、宅地並み課税と都市計画税の負担が圧倒的に多いという悩みが
出されている。それでも耕作を続けているのは、財産として将来の
売却益を期待していることにある。
 ところが、近年の、人口減と宅地等の需要減による農地価格の低
下で、どう考えればいいのかと、苦しんでいる農業者の声を聞くこ
とが多い。
 しかし、当該自治体の幹部や担当者は、当市では、生産緑地化を
考えていないし、街づくり上も宅地化を進める要望が強いという認
識である、果たして、これですまされるのかどうか。

 もう1つの例だが、ある地方都市では、かつては町の発展拡大を
期待し、市街化区域を広く設定したが、地方都市ではとりわけ、人
口減が進み、市街化区域が、ばらばらな住居や商店街化で、美観を
失い、交通や水道や排水等でコストがかかりすぎる困難を抱えてお
り、といって生産緑地化する構想をつくり切れていないところも多
いと聞いている。
 ところで、近年、国土交通省が生産緑地化について制度導入の方
針を出したにもかかわらず、平成19年の和歌山市以来、地方圏にお
ける導入実績がないということだ。地方都市における生産緑地は1
00haにすぎないのである。ちなみに、三大都市圏の生産緑地は
1万3000haにのぼっている。
 このギャップをどう埋めてゆくのか、街づくりの基本構想をしっ
かり作る取り組みが求められるのである。

(3)その三つは、地方都市では、生産緑地化は宅地並課税の減収
につながり、財政上も課題を抱えるという心配があるとの認識があ
るのではないのか、ということである。

 ところが、生産緑地化で、減収となる宅地並み課税収入の75%
は国から地方交付税で補填されているのであり、このことが、どう
も自治体の関係者にきちんと周知されていないのではないのか。
国も自治体も税収減につながるというのではなくて、きちんとした
構想と事業と予算をつくりあげようではありませんか。

(4)その四つは、国・県・市町村が一体となった取り組みの徹底
である。

 どうも心配は、生産緑地を多く抱え、今後の街づくりに課題を抱
える三大都市圏の自治体と、地方の県・市町村自治体の考え方が、
これまでの対応とも関連して、危機感も含めて街づくりの考え方が
異なっているのではないか、との懸念である。
 すなわち、県、市町村、自治体にとっては、市街化区域を生産緑
地化し、生産者の要望もふまえて営農の形を作り上げてゆくことに
なるわけだが、税収の問題もあるかもしれないが、生産緑地化した
うえでの営農の形や、新しい街づくりの構想や体制がないというこ
となのかもしれない。
 また、農地の所有者にも、自らの経営の展望も含めて、より長期
的な街づくりへの合意確保について自信がないということなのかも
しれない。その意味では、国や自治体の役割が大きいし、地域の住
民のまちづくりへの理解や合意や情熱が必要である。コンパクトな
街づくりへ、知恵をどう出すかが課題である。
 これら自治体に対して、どういう対策を講ずるのか。農業関係者
はいうにおよばず、住民、市民、自治体関係者、そして地域のJA
も知恵と工夫を出してすばらしい地域と日本をつくろうではありま
せんか。
 
(5)その五つは、街づくり、緑づくりに貢献する生産緑地の貸借
による、街づくりを全省庁あげて取り組むべきである。

 以上、これからの取り組み課題を列記したが、農作業も含む農業
経営の受け手づくり、自治体のまちづくりの姿勢、都市農地の公共
性を踏まえた各省庁あげての取り組みが必要です。
 あわせて、JA、農業委員会等農業団体の取り組みの強化と、市
民をまき込んだ緑あふれる街づくり、地元の産品の販売対策、学校
等もまき込んだ給食と農業学級、地産地消の販売店の運営等が、と
もに生かされなければならない。
 
 農水省・国交省はもちろん、この新しい法律に基づき、都市農業
振興と、緑あふれる豊かな国づくりに向け、国を挙げた取り組みが
必要です。私も頑張ります。


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